いつも通りの朝。いつも通りに朝食を済ませ、
いつも通りにテレビを見ながらお茶を飲んでいた。
いつも通りの朝の癒しの時間。
その空気が一変したのは、この言葉を知ってからだ。
ガキ夫。
ガキ夫という呼び名ならお分かりのとおり、
ガキ夫とは、子供のような夫のこと。
服を脱ぎっぱなしにするとか、家事を手伝わないとか、
ゲームばかりしているとか、趣味に没頭している、
妻を母と勘違いしている等など。
そして世の中の妻達にアンケートを取ると、
なんと8割が自分の夫が該当すると答えたのだった。
我が家でももちろん、いつもの通り、このガキ夫が
放送された番組を妻と一緒にみていた。
私は見逃さなかった。妻が深く頷きながら見入って
いたことを。
私は自分自身を、ガキ夫だなんて思ったことは一度もない。
むしろ、その真逆にいるとさえ思っている。
しかし妻にとって私は、このガキ夫に該当しているのだろう。
聞いてみたいと思うが、穏やかな日常を過ごす為に
敢えて聞かないことにした。
ふと思ったが、人から見る自分は、自分が思っている自分より
圧倒的に評価が低いのかもしれない。
私はその世界では一番だとさえ思っているが、
もう一度初心にかえり、奢らずに、頑張っていかなくてはと思う。
まさか、ガキ夫からこんな事に気づくとは。