ファイヤーキング

40年前、ニューヨークで剪定カンファレンスが開催された。
全世界から500人以上の剪定師が集まった大きな大会だ。
その時、俺が担当する事になったマイクさんの庭。
アメリカだから庭が広い。
だが、与えられた3日間で納得のいく仕事ができた。
その時に頂いたのがファイヤーキングのマグカップだ。
当時日本ではコーヒーは珍しく、俺も黒色の飲み物に
驚いた。
だが、日本茶にはない独特の酸味と苦みが職人の疲れを
癒してくれる、そんな気がしてコーヒーが好きになった。
別れの日、マイクが相別の品でプレゼントしてくれたのが
ファイヤーキングだった。
俺はそれが嬉しくて、今でもその光景が目に焼き付いている。
日本の職人が横文字のファイヤーキングなんて言うのは
照れくさいが、おれは結構気に入っている。

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